前回の記事では、大学で働く非常勤職員を労働条件の面からご紹介させていただきました。
今回は、非常勤職員のうち技術補佐員に焦点を当て、大学で働くメリットについて書いてみたいと思います。
応募を検討されている方の参考になれば幸いです。
目次
技術補佐員として働くメリット
私が考えるメリットは、以下の5つです。
- 最先端の研究に参加できる。
- 論文の共著者になったり、学会発表する機会を得られることがある。
- 技術を磨くことができる。
- 煩わしい人間関係があまりない。
- 仕事とプライベートを両立しやすい。
それではひとつずつ見ていきましょう。
1.最先端の研究に参加できる
当然のことながらどの研究室でも最先端の研究が行われています。
もちろん、ポジション維持のための銅鉄論文量産からノーベル賞級の研究まで様々ですが、その全てが研究の発展には欠かせないものです。
銅鉄研究は人類が脈々と築く叡智の塔の土台を固め、ノーベル賞級研究は頂点を高めています。
そして、技術補佐員はそれぞれの現場で汗を流す存在です。
東京スカイツリーが現場作業員の手によって建設されたように、最先端の研究も技術補佐員が日々黙々とこなす実験の積み重ねによって成り立っています。
そう考えるととても有意義な仕事と言えるでしょう。
2.論文の共著者になったり、学会発表する機会を得られることがある
これは本人の学歴・経験・意欲、そして何より教授の方針に大きく左右されますが、運と実力が上手く噛み合えばチャンスを掴むことができます。
実際私も、担当している研究では共著者にしていただいております。
技術補佐員になってからは学会発表はしていません。ただし、J-REC IN Portalでそういう求人を見たことがあります。もし経験者がいらっしゃいましたら、情報をお寄せください。
3.技術を磨くことができる
技術補佐員は研究の最前線で黙々と手を動かす仕事です。
続けていけば否応なく技術が磨かれていきます。
各種分析機器や電子顕微鏡等に習熟すれば、大学の技術職員やメーカーのエンジニアに転職する際にアピールポイントになるかも知れません。
4.煩わしい人間関係があまりない
繰り返しになりますが、技術補佐員は実験室でひたすら手を動かすのが務めです。
研究をサポートしている教員や大学院生以外とはあまり接触する機会がありません。
私は動物実験施設内に研究室が借りている動物手術室で1日の大半を過ごすのですが、実験日以外は誰とも口を利かないということも珍しくありません。
ですので、人と接するのが苦手なシャイな方にもお勧めです。
5.仕事とプライベートを両立しやすい
1日の勤務時間が短いため、退勤後にまとまった時間を作ることが可能です。
勉強するもよしジムに通うもよし、有意義に使いたいところです。
大学院生時代にお世話になった技術補佐員の方は主婦でした。
まとめ
技術補佐員は、研究現場の最前線で働くことができ、実力とやる気次第で次のステップへのチャンスを掴める可能性を秘めた仕事です。
これからなりたいという方がいらっしゃいましたら応援します。
ただし、デメリットもあります。そちらは次回書きたいと思います。
今回はこの辺で失礼します。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。